現在、萌子さんは体内で命を育んでいる。今後もパートナーシップを保っていくものの、入籍という形をとるかどうかは決めていない。
「もともと、結婚と出産はワンセットだと考えていました。でも、これからは、そこにこだわる必要はないのかなと。
日本では、母親になる前に結婚すべきであるという固定観念が根強く、そこに引っ張られていただけなんだと気づきました。でも、ここ数年で世の中も変化していますよね。結婚という形にこだわらずとも、パートナーシップを育みながら、子育てすることはできるはず。ヨーロッパのカップルのように、一緒に時間を重ねていった末に50代や60代で婚姻届を提出するという選択肢もありだと思います」
お互いの立場や目線に立って、わかり合おうとすること
たしかに、日本でも事実婚や未婚での出産は、ゆっくりとではあるものの、キャリアをもつ女性の中では、前向きな選択肢として浸透し始めている。けれど、それも周囲の理解を得られなければ、難しいことだ。
両親も、彼女の選択を受け止めてくれているという。
「『あなたの人生だから』と。でももともと父は、生きてきた世代の影響もあり、とても古風な考えを持っている人なんです。私が若い頃は『30歳までには結婚してね』と言うような人でした。でも、彼にとっては斬新な感覚で生きている私を見て時代の流れを読みとり、受け入れてくれたのだと思います。とてもうれしかったです。
年齢のせいで固定概念にとらわれて今の時代の考えについていけないなんて事はない。学ぶ気持ちや好奇心を持っていれば人は誰でも、いつからでも成長できるのだと両親から学びました。うちの両親に限らず、世代間のギャップは仕方ないですよね。大切なのは、お互いの立場や目線に立って、わかり合おうとすることじゃないのかな」
『バチェロレッテ』を経て大輪の花を咲かせた萌子さんは、今、また新しい蕾をつけて、次の開花のときを待っている。
今後は、どんな人生を思い描いているのだろう?
「まずは、母親として成長したい。私の母のように自分の子どもが自信を持って自分の人生を歩めるように、サポートしたいと思っています。それから、教育に携わって何か貢献できたらなと。
自分の子どもは、世の中の子どもだと思うと、その逆も然りですよね。今後は子どもたちに目を向けて、その可能性を伸ばしてあげられるような活動がしたいなと思っています。既存の学校や学習塾だけでは引き出せない、子どもの持つ探究心や可能性を引き出せるようなスクールやイベントに携わりたいです」
みんなが自分を正直に生きて、自分だけの花を咲かせることを萌子さんは願っている。どの道を選んでも、彼女はきっとこれからも自分に正直に生きていく。そして、その道すがら、何度でも咲かせる彼女だけの花を見せてくれるに違いない。
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