福田萌子さんの登場は、女性たちの間ではちょっとしたニュースだった。
美しさも強さも富も、結婚以外のすべてを手に入れた1人の女性を奪い合う、アメリカ発の婚活リアリティーショー『バチェロレッテ』。その日本版『バチェロレッテ・ジャパン』の初代バチェロレッテを務めたのが彼女だ。
身長176cmのモデルであり、実家は資産家。品格ある立ち居振る舞いに、相手の本質を引き出す卓越したコミュニケーション力。それでいて、時折垣間見える少女のように無邪気でアクティブな一面。個性的でエネルギーに満ちた彼女は、近年のディズニープリンセスさながらの存在感で見る人たちを圧倒した。
波乱を巻き起こした初代バチェロレッテの真意
一方、その堂々と自分を貫く姿勢は、観る人の間で賛否両論も巻き起こした。
番組の最終回には、決定的な波乱も。「参加者の中から1人を結婚相手として選ぶ」という番組のゴール設定を破り、「誰も選ばない」という決断をしたからだ。
予定調和を好む人々、あるいは女性とは、エンタメとは、こうあるべきだという考えを持つ人々にとって、彼女はある意味エイリアンのような存在に見えたかもしれない。「わがままだ」「空気が読めてない」などさまざまな批判も飛んだ。
そうした声を、彼女はどう受け止めてきたのだろうか。
「女性も意見を述べていいし、自分の思うとおりに生きていい。『バチェロレッテ・ジャパン』では、そういったメッセージを、観てくださる方に伝えたかったんです。
もちろん、当時の批判には傷つきました。でも、その傷は浅いものです。リアルな私を知る家族や友人の言葉であれば、心の奥に刺さっていたと思います」
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