ガス欠ならぬ電欠から救う、次世代EV充電器の今 簡単決済や運搬などに対応したモデルが登場

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Bee Meter VPOS Touch
ベルエナジーが展示していた、クレジットカード決済に対応した新型のEV充電器「Bee Meter VPOS Touch」(筆者撮影)

近年、国内外の自動車メーカーから続々と新型車が発表され、普及が進むEV(電気自動車)。車両については、後続距離をさらに伸ばすことなど、技術的な進化が望まれているが、一方で充電インフラに関する課題も多い。例えば、外出先での充電スポット。国内でも、徐々に数は増えてはいるが、使用するには事前に登録が必要など手間も多く、まだまだユーザーの利便性はあまり高くない。また、もし出先で、EVがガス欠ならぬ電欠になった場合に、付近に充電できる場所がないと、ロードサービスなどを呼んでレッカー移動してもらうしか対処法がない、といった問題もある。

茨城県を拠点とする「ベルエナジー」は、そうしたEVの充電にまつわる問題解消を目指す海外製品を輸入販売する企業だ。イスラエルの「EVメーター」社が手がける「Bee Meter VPOS Touch(ビー・メーター・ヴィポス・タッチ)」は、事前登録なしで使え、利用料金をクレジット決済できる新タイプの充電器だ。また、アメリカの「スパークチャージ」社が開発した「ROADIE(ローディー)」は、クルマでの運搬を可能とした充電器で、電欠したEVを充電するためのロードサービスといった新しいビジネス向けに輸入販売している。

当記事では、新エネルギー総合展示会の「スマートエネルギーWeek」(2022年8月31日~9月2日・幕張メッセ)で同社が展示した、これら次世代のEV向け充電器を紹介。「充電」という観点から、今後普及が見込まれるEVに関する新しい取り組みついて紹介する。

ベルエナジーとは

ベルエナジー
イスラエルのEVメーター社が開発した「Bee Meter VPOS Touch」やアメリカのスパークチャージ社が開発した「ROADIE」などを扱うベルエナジー(筆者撮影)

ベルエナジーは、2003年に設立された、比較的新しい企業だ。従来、同社は、太陽光発電の企画立案や設計、施工などを手がけてきたが、社会的導入が進むEV関連の事業に将来性を見込み、先行投資として今回紹介する海外製EV充電器の輸入販売を手がけている。

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