EV充電器15万基目標、実現へ長く険しい道のり 基数は頭打ち、利便性の高い充電サービス模索

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ガソリン車で給油するためにはガソリンスタンドに行くが、EV(電気自動車)時代に必要になるのは充電器だ。ユーザーの日々の航続距離、居住地といった条件で充電のニーズは変わる。軽自動車のように通勤や買い物など「生活の足」であれば、自宅での充電だけで十分な場合がある。

葛飾区の充電ステーション
EVが普及するにはガソリンスタンドのように充電器を普及させなくてはならない(記者撮影)

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2030年までにEV充電器15万基の設置が必要――。

政府は2021年6月、温室効果ガスの排出削減と経済成長の両立を目指す「グリーン成長戦略」の具体策を発表した。そこに盛り込まれたのがこの充電器15万基目標だ(うち急速充電器3万基、普通充電器12万基)。日本の充電インフラの構築はEVの普及スピードに比べて速いものの、2022年3月末時点現在で全国に2万9000基と、目標には遠く及ばない。

普通充電器と急速充電器の2種

EVの充電器は普通充電器と急速充電器の2種類がある。代表的な急速充電器は50キロワット出力で、30分ほどでフル充電可能だ。充電時間は短いが、充電器は200万円超、工事費も1基あたり1000万円以上もするのが悩みの種だ。

一方、普通充電器は3キロワット出力が多く、自宅などでの駐車中に6時間から16時間かけて充電する。充電器は3000円ほどのコンセント型から100万円程度のスタンド型までさまざまだ。

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