中国のEVオーナー「買って後悔」が急増する背景 マッキンゼー調査、充電インフラの不足が露呈

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中国のEVオーナーは充電インフラ不足への不満を強めている。写真は中国の公共充電ステーション(運営大手の星星充電のウェブサイトより)

「次の買い替えではEV(電気自動車)を選ばない」——。中国のEVオーナーの5人に1人が、購入したことを後悔しているという驚きの調査結果が明らかになった。

調査を実施したのはアメリカのコンサルティング大手、マッキンゼー・アンド・カンパニーの中国法人だ。同社は3月12日、「マッキンゼー中国自動車コンシューマー・インサイツ」と題する年次レポートの2024年版を発表。このレポートの2023年版では、次の買い替えでEVを選ばないとの回答はわずか3%だったが、2024年版ではそれが22%に跳ね上がった。

EVオーナーの不満の背景には、EVの急速な普及に充電インフラの整備が追いついていないことがある。

地方都市では「後悔」が5割超え

マッキンゼーのレポートによれば、中国で「三級都市」「四級都市」と呼ばれる(充電インフラが脆弱な)地方都市では、EV購入を後悔しているオーナーの比率が54%に上った。一方、「一級都市」(北京市、上海市、広州市、深圳市の4大都市)や「二級都市」(省都クラスの大都市)では、同比率は10%にとどまった。

EV向け充電ステーションの業界団体のまとめによれば、中国全土の公共充電ステーションの設置箇所数で省・直轄市別のトップ10は広東省、浙江省、江蘇省、上海市、山東省、湖北省、北京市、安徽省、河南省、四川省の順だった。いずれも経済的に発展したエリアであり、充電インフラの地域格差が広がっている実態を示唆している。

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