みりんもそうです。伝統的なみりんは、もち米・米麹が原料で、焼酎またはアルコールを混ぜて数カ月から数年熟成させてつくられるものです。これを「本みりん」と呼んでいます。
一方、「発酵調味料(みりん風)」は、発酵してはいますが塩分が含まれているので、調理時の塩分の調整が必要です。「みりん風調味料」は、発酵させずに酸味料や化学調味料をブレンドしたものです。
「国菌」である麹菌のパワーを調味料からもらおう
日本の伝統的な調味料は、本来、発酵食品なのです。発酵に使われているのが麹です。麹とは、麹菌を穀物につけて発酵・繁殖させたもの。米に麹菌をつけると米麹(米糀)、麦につけると麦麹、豆につけると豆麹です。
麹菌から生まれたものが、日本酒、甘酒、酢、しょうゆ、味噌、みりん、かつお節などなど。和食は麹菌がないと成り立たないことがよくわかります。
2016年の広島大学の研究では、麹に含まれるグルコシルセラミドに腸内環境の改善作用があることが発表されています。善玉菌をふやし、メタボの改善効果もあることがわかっています。
さらに、米麹菌に含まれる酸性プロテアーゼを食べることで、腸内のビフィズス菌が著しく増加することもわかりました。
「でも、麹はカビの仲間でしょ? 危険はないの?」と気になりますよね。大丈夫です。麹にはカビ毒がありません。FDA(アメリカ食品医薬品局)も安全を認めていますし、WHO(世界保健機関)も支持しています。
ちなみに、麹は「国菌」にも指定されているんですよ。麹菌を使った発酵食品は日本人の元気の源です。
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