「乾物をよく食べる地域は長寿」といわれていますが、代表は沖縄県です。沖縄は2000年まで日本でいちばんの長寿県でした。その理由として「適切な量の豚肉を食べている」「栄養価の高い沖縄どうふを食べる」「野菜や海藻をたっぷり食べる」などが有名ですが、乾物の利用も見過ごすことができません。
日照時間に恵まれた沖縄では、古くから食材を乾物にして保存する伝統がありました。栄養価が高まるのはもちろんのこと、本土のように塩漬けや漬け物にして保存するのと違い、塩分摂取量が少なくてすむのです。
乾物には、わかめや昆布、煮干し、干しえび、ひじきなどの海産物の乾物と、豆類、きのこ類、高野どうふなどの農産物の乾物があります。中国では薬膳としても使われてきました。
伝統的な乾物は、長い歴史の中で「もどす手間はかかるけれど、栄養価も高まるし、元気が出るし、おなかの調子もいい。食べなきゃもったいない!」と思われて残り続けたもの。すばらしい文化遺産です。災害時のための保存食としても使えるので、さっそく乾物を買っちゃいましょう!