「在宅勤務への移行に伴い、偶然の会話、新しい人や考え方、環境との出会いなど、創造性の原料の多くが奪われかねない。在宅勤務では、偶然性が計画性に、直接の対面がビデオ会議に取って代わられるためだ」
若い世代はどう考えているのか
対面のやりとりがなくなったことは、会社で働き始めたばかりの若い社員にとって特に難しい状況を生み出している。
若手が職場でほかの社員と一緒に過ごせず、同僚の様子を観察して、ちょっとした情報を吸収する機会がなければ、仕事の内容、社員に求められる行動、自社で期待される振る舞い方をどのように学べばいいのか……。
このような人と人のつながりの重要性は、企業幹部たちも理解し始めている。
新型コロナのパンデミックという集団的な経験をきっかけに、働き手が仕事と職業生活になにを求めていて、リーダーが自社でどのようなことを促進・導入したいかについて、改めて考え直す好機が訪れた。コロナ禍は、いくつもの根本的な前提を問い直し、新しい行動パターンを採用し、仕事のやり方に関する新しい物語を紡ぎ出す機会をもたらした。
この大がかりな変革の時期に、私たちは数々の貴重な教訓を学んだ。そして、今、私たちはいくつかの大きな選択に直面している。
私の経験から言うと、出来合いの画一的なアプローチではうまくいかない。それよりも、これを機会に、自社のパーパス(目的)および価値観と全面的に共鳴し、社員の能力とモチベーションを活用して、究極的には生産性を向上させ、成果を挙げられる働き方を構築したほうがいい。それが、自社だけの「シグネチャー(独自性)」になる。
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