東大生が見た「結果が出ない人」の超残念な学び方 同じ時間をかけて「成長しない人」「する人」の差

✎ 1〜 ✎ 8 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 11
拡大
縮小

結論から言うと、東大生は勉強する前にしっかりと「準備」をしていることが多いです。

どういう準備かというと、「どんな知識を得るためにこの勉強をするのか」という、「目的」を明確にすることです。

結果が出ない人は「目的のない勉強」をしている

例えば同じ数学の問題を解くにしても、いろんな目的が考えられます。「この前習った問題が解けるかどうか、確かめるために解く」という場合もあれば、「きっとこの問題は解けると思うんだけど、速く解けるようになるために練習として解いておきたい」という場合もあるでしょう。

それがどんな目的でもいいのですが、成績が上がらない人の特徴として言えるのは、この「目的がない勉強をしている」ということです。

例えば、「今日はどんな勉強をするの?」と聞いたときに、

「とりあえず、数学をやろうと思います」「今日は、英語の勉強をやろうかなと思います」

なんて返ってくる人は、まず結果が出ません。

逆に、結果が出る・成績が大きく上がる人は、同じ質問に対してこんなふうに返します。

「この前のテストで数学の確率の問題が全然できていなかったので、もう1度参考書で確率の説明を読んで、その後で演習をして解けるようになろうと思います」

自分に今足りていないポイントを理解して、そのポイントを補うことを目的とした勉強を進めているのです。ここまで目的をしっかり考えられれば、そのための手段としての勉強は何をするべきなのか、明確になります。

目的のない勉強は、勉強とは言えません。例えばその勉強が終わった後に「どう? 今日の勉強には意味があった? 効果が実感できた?」と聞かれても、ゴールが明確でなければ答えようがありません。ということは、自分の身になっていないも同然なのです。

僕もずっと、目的のない勉強を続けていました。「とにかく国語をやろう!」「とにかく授業を聞いていれば成績が上がるはずだ!」と考えて、何のためにその勉強をしているのか、終わった後にどんな知識が自分の身になるのかなんて、まったく考えていませんでした。だからどんな勉強をしても、知識が溜まっていかなかったのです。

逆に、目的が明確な勉強をしていれば、「この知識を得るためにこの勉強をやったけれど、大体8割くらいうまくいったかな」という感じで、必ず自分の身になっていきます。

同じ勉強をしていたとしても、目的の有無によって、得られる成果はまったく変わってくるわけですね。

次ページその日の「確認テスト」を習慣にする
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT