DJ KOOさん「100回の会議より1回のB'z」と説く訳 若い時の気持ちを枯らさないためにどうするか
10代とか20代の頃って、何か刺激を受けると「こうなりたい」「かっこいい!」って素直に響くじゃないですか。だから夢とか憧れをバーンって持てる。
ところが40代、50代になってくると、もう現実が見えちゃう。「これはできるな」「これはちょっと大変そうだな」と想像ができちゃうわけです。
若いときの気持ちを枯らさないために
じゃあ若いときの気持ちを枯らさないためにどうするか。それはやっぱり「100回の会議より1回のB’z」です。つまり「本物に触れる」ということ。
会議しながらあーだこーだやっていると、自分の主張と相手の意見を合わせてまとめる作業になっちゃったりするじゃないですか。それよりも、実際に自分がお客さんになることですよ。
演劇でもスポーツでもなんでもいいから、会場で実際に体験をする。そこで受ける刺激から形にしていく。そういう意識を持つことは重要だと思います。
エンジニアの方はとくにそうですよね。最先端の技術に直接触れることで「これを使ってみたい」「どう使えるかな」と、発想がポーンと出てくるのではないでしょうか。
今は物や情報がすぐ手に入りますから、新しい技術の使い方自体はすぐにわかると思います。
でも、やっぱり自分が実際に触れてみて、「これを使うと、こういう楽しみ方ができるんだな」と体験するほうがワクワクしますよね。だからその技術を学ぼうと思える。
僕は最近、『Dolby Atmos』という立体オーディオを体験しました。新しいシステムの空間オーディオで、サラウンドシステムのような感じなんですけど、部屋の中で音が移動するんです。
もう、すごく刺激を受けました。昔の曲を聴いたときの蘇り方が違う。「この感じをTRF30周年のライブで届けられたらいいな」と新しいアイデアを得ることができました。