「テレビゲーム」は子どもがやるものと思われがちですが、書籍や映画ともまた違う独自のシリアスな、あるいはユニークな作品が多数あります。その魅力は奥深く、大人の趣味として楽しめるほどに成熟しているといっても過言ではありません。
そこで、この連載では、ゲームの評論やコラムを10年以上書き続けているゲームライター、いわばゲームを遊ぶプロである渡邉卓也氏が、ゲーマーからは人気でも一般的にはあまり知られていないであろう著名な作品や傑作を紹介します。
第18回は、奇跡の復活を遂げた『メトロイド ドレッド』を紹介します。
ゲームの「ジャンル」になった歴史あるシリーズ
皆さん、「サムス」というキャラクターをご存じでしょうか。おそらく、任天堂の大人気ソフト『大乱闘スマッシュブラザーズ』に出てくるので知っているという方も少なくないかもしれません。
サムスが登場するのは任天堂の『メトロイド』シリーズ。1986年から続く歴史あるシリーズなのですが、一時期、新作が出なくなっていましたし、ゲーム慣れしていない人にとって知名度もいま一つかもしれません。
しかし、『メトロイド』シリーズがゲーム業界に与えた影響は非常に大きいです。現在は「メトロイドヴァニア」(いわゆる探索型アクションゲーム)というジャンルが流行しているのですが、これは名前からわかるように『メトロイド』から来ているのです。
いわば探索型アクションゲームの元祖といえる『メトロイド』シリーズなのですが、前述のように注目度はいま一つ。しかし2021年に発売された『メトロイド ドレッド』は大きく注目を集め、成功した最新作なのです。
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