40歳で人生の83%が「終わっている」という衝撃 40~50代の後半生をどのように生きますか?

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前述の式を、100歳をゴールにして合計します。その値は5.2。そして40歳までの合計の数値は4.3でした。なんと人生の約83%(=4.3/5.2)がすでに終わっていることになるのです! しかも、50歳時点では87%終了です。図にすると、次のようになります。

(出所:『人生は図で考える』)

「うわ、さすがにこれはないだろう……」

そう思い、計算方法をいくつか変えてみました。例えば、自覚のない1歳から始めるからこんな結果になるのであって、小学校入学時点からこの理論を当てはめればどうなるだろうか、と。それでも、50歳時点の結果は80%程度でした。

さらに考えました。1年単位で計算するからこんな極端な数字になるのであって、10年単位で計算したらどうなるだろうか。もちろん、やってみました。それでも40歳時点で人生の71%、50歳時点で人生の78%が終わっていることになってしまいました。要するに、後半生は前半生とイーブンではないのです。

1歳の赤ん坊のような気持ちで41歳の日々を生きてみる

この思考実験からは、2つの学びがありました。

1つ目は、「時間は大切な希少資源だ」というシンプルな教えです。流されて生きていれば、人生の残り時間はあっという間に終わってしまうということです。

2つ目は、この計算式を逆手にとればいい、という考え方。というのも、この式は(この算式の根本的な弱点ですが……)、41歳時の1年を、41分の1とみなします。つまり、40年の延長と繰り返しで41歳を捉えている。いわば、「新鮮な体験はその程度だよ」というわけです。

ですから、41歳で未知の体験にいくつも挑戦すれば、1年が単なる41分の1ではなく、あらためて「1」に近づくような1年にできるかもしれません。図にすると、次のようになります。

(出所:『人生は図で考える』)

つまり、1歳の赤ん坊のような気持ちで41歳の日々を生きてみるのです。「なんだろう?」とすべてをゼロから眺めてみるのです。ちょっと極端な言い方になりましたが、「1年毎に新しい経験をして、新鮮な時間を生きる」ことで、生きる時間が増えるわけです。新たなチャレンジが、生きるうえでどれだけ大事か。この算式は、それを見事に暗示しているのです。

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