40歳で人生の83%が「終わっている」という衝撃 40~50代の後半生をどのように生きますか?

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ストラテジー思考を発揮するためには、自分の経営資源、いわば「自分資産」を知ることが必要になります。企業の経営戦略において、事業環境である「外側」を理解するのみならず、「内側」にある自社の強み、つまり「持っている武器」を理解しなければならないのと同じ理屈です。

自分資産を知る。具体的には、実人生の〝棚卸し〞が要るわけです。

30代半ば頃の手痛い失敗

私の実体験をお話しします。30代半ば頃、自分資産に反する意思決定をして、手痛い失敗をしました。それは、デル・コンピュータの法人マーケティングを担当していた時期のことです。

時代はちょうど、インターネットの勃興期でした。法人顧客向け専用サイトであるプレミアページの立ち上げが担当業務の1つになった私は、インターネットの未来に胸を躍らせました。インターネットの世界では、クリック1つで瞬時にどこへでも飛んでいけます。昔、「どこでもドア」を創りたかった自分です。形は違えども、インターネットが「どこでもドア」に思えたのです。

「これは革命だ……!」

ちょうどデルも急成長中で、インターネットの旗手として注目を浴びていたこともあり、私のもとにもいろんな転職話が舞い込んできました。

「よし、これからはインターネット時代だから、その道の専門家になってやるぞ」

一獲千金も夢じゃないぞ。ネットベンチャーに飛び込むことを心に決め、当時一世を風靡したクレイフィッシュというベンチャー企業にほどなく私は入社しました。

クレイフィッシュは日米同時上場。時価総額は1兆円レベル。

しかしながら、上場後数日でネットバブル崩壊。数カ月で株価は数10分の1。もちろん、ストックオプションは紙屑同然です。あれよあれよという間の転落でした。

その後、会社と創業者は、アメリカでの情報開示が不十分だったとして集団訴訟を起こされます。当時、営業マーケティングの責任者だった私は、夜中に突如開催される取締役会への対応や事業の立て直しに奮闘しますが、ほとんど何もすることができず、わずか9カ月で会社を去ることになります。

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