和田秀樹「日本人は60代以降も肉を食べていい」 少しぽっちゃりぐらいが肌ツヤもよく活動的

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「肉を食べすぎてはいけない」は本当なのか(写真:セーラム/PIXTA)
「人生100年時代」と言われるようになり、シニア世代に入ってからの人生を心配する人が少なくありません。60代以降はどのような食事をするのがいいのでしょうか。高齢者専門の精神科医として6000人以上の患者を診てきた和田秀樹さんの著書『60歳からはやりたい放題』から一部抜粋してお届けします。

小太りの人のほうが長生きする

歳を重ねると代謝が下がり、体が重くなりがちです。若い頃に比べて、体重が増え、日々ダイエットに余念がないという人も少なくないでしょう。

なぜ60代以降の人がダイエットをするのか。その要因の一つは、数十年前から盛んにいわれるようになった「メタボを避けろ」というスローガンにあります。「メタボ」とは、メタボリック・シンドロームの略で、内臓脂肪の蓄積によって、肥満症や高血圧、糖尿病などの病気を引き起こしやすくなることを意味します。2008年からは、メタボかどうかを診断する特定健康診査や特定保健指導がスタートしました。

内臓脂肪を過剰に蓄えるのはもちろん健康にはマイナスかもしれません。しかし、それ以上にメタボへの反動で「痩せなければ」と過度に考える中高年が増えることは問題だと、私は感じています。

なぜなら60代以降のダイエットは、決して健康には直結しないからです。「メタボ」と同時に、中高年の健康管理の指標の一つとして定着しているのが「BMI」です。BMIは「体重(㎏)÷身長(m)の二乗」で導き出される数値です。多くの場合、BMIの数値が、WHO(世界保健機関)による「普通」の基準となる18.5~25の間に収まるのが健康だと考えられています。

しかし、いざ統計データを見てみると、実はBMI25を超えた人のほうが、長生きする傾向があります。

2009年に日本で発表された研究結果では、40歳時点の平均余命が最も長かったのは、男女ともにBMI25~30の人でした。一方、最も平均余命が短かったのは、BMI18.5未満の人でした。両者の間の平均余命を比較すると、男女ともにBMIが高い人のほうが7年ほど長生きすることがわかっています。

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