「高学歴=幸せ」信じ、子育てする親がズレてる訳 個性や特性を無視して理想を押しつけるのが問題だ

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その結果、一流と言われる大学を出ても言われたことしかできない人、創造性の乏しい人、価値観の違いを乗り越えることが苦手な人、当事者意識に欠け問題解決を先送りにする人、世の中への貢献よりもお金と役職に執着する人が、政治や行政、民間企業の要職につき、組織の成長にブレーキをかけてしまっているのです。

インバウンドの増加の裏に潜む日本の衰退

日本では、平均賃金もひどいありさまです。購買力平価ベースの日本の平均賃金は現在約4万ドルで、OECD平均の約5万ドルを下回っています。

1位はアメリカで、約7万ドル。ここ20年で日本は平均賃金を下げましたが、アメリカは倍増させています。日本はいまやEUの中で財政難にあえぐイタリアと同じグループにおり、そのすぐ下のグループには旧共産国や財政破綻したギリシャが迫っていることをご存じでしょうか。

株価についても、2021年の暮れに日経平均の年末終値が32年ぶりの高値をつけたというニュースが流れました。しかし、これは裏を返せば「日本は32年間経済成長していなかった」ということです。その間、アメリカのダウ平均は12倍になっています。

「でも、インバウンドが増えているじゃないか」という意見もあるかもしれません。たしかに新型コロナウイルスが流行る前、日本のインバウンド需要は異常な高まりを見せ、2019,年に日本を訪れた外国人は3000万人を超えました。わずか8年で5倍の増加です。

こうした現象に対して「日本の良さが世界に知れ渡ったからだ」「日本のサービスや製品がいいからだ」といった前向きな意見もありますが、その実態は「日本が貧乏になったから」という理由にほかなりません。かつて日本人がアジア各国に貧乏旅行をしていた感覚で、今はアジア各国の人たちが、安全で物価の高い日本で旅行を楽しんでいるのが現実なのです。

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