キリン「長い足の半分は足の裏だった」驚きの事実 真ん中にある関節は「ひざ」ではなく「かかと」
キリン以外にも、ウシやシカ、ブタ、カバなどが属していて、全部で500種以上にもなる大きなグループだ。なかには、2本のひづめの両脇に、人差し指と小指が変化してできた「副蹄」と呼ばれる小さなひづめがある「4本ひづめ」の種(ヤギなど)もいるが、いずれにしても、偶数のひづめをもつ種ということで、偶蹄類に含まれる。
爪がひづめになり、指の本数が減少していると、私たちのように物をつかみ、器用に動かすことは難しい。2本のひづめはそれぞれバラバラに動きはするものの、可動範囲は狭く、ヒトの指のようになめらかに独立した動きが可能になっているわけでもない。
しかし、数が少なくあまり動かない指は、指先の安定性を高め、足先の軽量化にも貢献する。硬いひづめは力強く地面をけるのにも役立ち、歩行や走行には適した構造だ。
奇数のひづめをもつ動物は「奇蹄類」
偶蹄類以外にも、爪がひづめとなり、指の本数が減っている動物たちが存在する。例えばウマの仲間では、ひづめはたったひとつで、ヒトの中指に相当するものだけとなっている。サイの場合、人差し指・中指・薬指に相当する3つのひづめだけがある。
これらの仲間は、奇数のひづめをもつ動物として「奇蹄類」と呼ばれる。全部合わせても20種程度の小さなグループである。
ちなみに、同じく奇蹄類に属するバクの場合、後ろ足のひづめは3本だが、前足のひづめは4本ある。人差し指から小指までの4本だ。ただし、彼らの4本ひづめは、偶蹄類のものとはやや異なる特徴を示す。
偶蹄類では、4本のひづめは完全に左右対称になっていて、前足の中心を通る線をたどっていくと、中指と薬指に相当する2本のひづめの“あいだ”に到達する。
ところがバクの場合、4本のひづめは左右非対称に配置されていて、中指が変化してできたひづめが中心にある。同じ4本ひづめでも、偶蹄類の仲間は「中指・薬指が変化してできた2つのひづめ」がメインで、バクでは「中指が変化してできた1つのひづめ」がメインになっているのだ。
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