「2浪、偏差値35」それでも僕が東大を目指したワケ 劣等生だった僕を動かした先生の「ある教え」

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お前は、自分ができないやつだと思っているだろう。自分にできることなんて何もないと思っているだろう。
人間は誰でも、実は一本の線で囲まれている。取り囲むように、ある一本の線がお前の周りに存在している。なんという名前の線だかわかるか?
それは、『なれま線』という線だ。
幼稚園の頃、お前はいろんなものになりたかったはずだ。なれると信じていたはずだ。サッカー選手になれると思っていた。プロ野球選手になれると思っていた。宇宙飛行士にもなれると思っていたし、会社の社長にもなれると思っていた。
でも、小学校に上がって中学校に上がって、どんどん「なれないもの」が増えてきた。サッカーがもっと上手い子はいるからサッカー選手にはなれない。頭が悪いから宇宙飛行士にはなれない。野球選手にも、会社の社長にもなれない。そうやって、「なれないもの」がたくさん出てきた。
「なれないもの」が出てくると、本当はそんなものはなかったはずなのに、「線」ができてくる。
ずっと遠くにあって、そんなものはないと思っていたはずなのに、大人になるにつれて「なれま線」がつくられてくる。その線は、人1人を取り囲み、そして人間は、その線を飛び越えて何かをしようとすることはできなくなる。
「ここまで」という線を決めて、「ここまでは行けるけれど、ここから先には行けない」と考える。線の中でしか行動せず、「自分にできる範囲はこれくらいだ」と自分の領分を自分で決める。
西岡。お前は、その線がめちゃくちゃ近くにある人間だ。線が近くにありすぎて、一歩も動けなくなっている人間だ。だから、何にもなれないと思っているし、変われないと思っている。
でもな、その線は幻想なんだよ。本当は、人間はなんでもできるし、どこにだっていける。「できない」と考えている、その心がブレーキになっているだけなんだよ。
だからお前は、何かめちゃくちゃ高い目標を持って、その線を超えるために、頑張ってみたらどうだ?

そう言われて僕は、なぜか妙に、納得してしまったんですよね。

「そうか、自分は、知らず知らずのうちに、自分で線を決めていたのか」と。「頑張ったら、その縁を、越えられるかもしれないのか」と。

線を越えるために「東大に行け」

そして、いま思うと馬鹿丸出しなのですが、先生に聞いたのです。「じゃあ、僕は、何をしたらいいですか?」と。

すると返ってきたのが、「東大に行け」という言葉でした。

「音楽やスポーツは、才能が必要だ。勉強も、才能がある人間とそうでない人間の差はあるが、それを努力で凌駕できる。頑張ったら頑張っただけ結果が出てくるのが、勉強なんだ。だからお前は、勉強を頑張れ。東大を目指してがむしゃらに頑張ってみて、その線を越えろ」と。

そこからは、もう、本当に勉強しまくりました。とてもつらかったですが、とにかく睡眠時間も4時間まで削って1日10時間、本気で勉強しました。

もちろん、最初は全然成績が上がりませんでした。時間をかけてもなかなかうまくいかず、つらい毎日を過ごしていました。

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