「2浪、偏差値35」それでも僕が東大を目指したワケ 劣等生だった僕を動かした先生の「ある教え」

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そんなときに気づいたのは、「この1日の目標を決めよう」ということでした。例えば1日勉強しても、何も覚えていなかったら意味がありません。逆に、たとえ1個の英単語だとしても、きっちり覚えて忘れないのであれば、ほんの少しでも前に進んだことになります。

これを応用して実践したのが、「白い紙に作文する勉強法」でした。

1日の終わりに「今日習ったこと」「覚えたこと」「本を読んで理解したこと」を、白い紙に覚えているだけ書いてみるのです。

書くときは、何も見ずに、自分の記憶を頼りにして、文字にしてみます。あやふやな部分もあるかもしれませんが、それでもいいから勉強したことを自分の言葉で再現してみるのです。

これを、毎日習慣的にやっていくのです。ここに書いていることが、本当に自分が勉強して得た成果だと言えます。

僕もはじめのうちは、2割も再現できませんでした。何も見ないで、自分の記憶だけを頼りに真っ白な紙に書くというのは大変で、僕は毎日自分の記憶力のなさに愕然としていました。

しかし、何度もやっているうちに、だんだん再現度が高くなっていったのです。2割が3割になり、3割が4割になり……。気がつくと、8割勉強の内容を再現できるようになっていました。

これは何も、僕の記憶力が上がったわけではありません。「後から書くタイミングが来る」と考えているから、勉強の質が高くなっていったのです。

努力もむなしく、あえなく2浪

そうやって、なんとか東大の一次試験(センター試験)は突破できるようになったのですが、1回目の受験のときにはあえなく不合格になってしまいます。2回目の受験でも全然届かず、また不合格になってしまいました。

2回も落ちると、絶望的な気分になるものです。

「やっぱり、自分には東大は無理なんじゃないか」「ここで諦めるべきなんじゃないか」

正直、そんなふうに悩んだ時間も、かなり長かったです。

しかしそのときに気がついたのは、「そうか、自分は別に東大に合格したいんじゃないんだな」ということでした。

もちろん、東大を目指して勉強はしています。でも結局、僕が東大を目指したのは「変わりたかったから」です。自分の前には「線」なんてなくて、自分は努力すれば何かを成し遂げられる人間なんだと証明したかったのです。

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