「深夜ドラマ枠」をテレビ局が増やす納得の事情 コロナ前後でドラマの「量」と「質」はどう変化

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コロナ前後で連続ドラマはどのように変わってきたのでしょうか(写真:shimi/PIXTA)

長期化するコロナ禍で、テレビの連続ドラマの世界も大きな影響を受けました。“密”な中で撮影されることが多いため、コロナ禍初期は制作自体が全テレビ局で一斉に中断。過去の作品の再放送が繰り返されたことも記憶に新しいと思います。

その後も、個別の現場でクラスター(感染者集団)が発生した例もあり、一時制作中断・放送休止というケースもありました。今でも多くの作品で「感染対策には十分に配慮し、撮影を行っています」といった類のテロップが散見されます。

その中でコロナ禍とそれによる生活の変化はドラマそのものにどんな影響を与えたのか――という疑問を抱いた筆者は、コロナ以前と以後のドラマ界を「量」と「質」という両面で検証してみました。

コロナ前と後で変わった、ドラマの「量」

日本国内で新型コロナウイルスの影響が深刻化し、緊急事態宣言が発令されたのが、2020年3月。そこで、その3月に最終回を迎える(要するに、ほぼ撮影済みだった)2020年1月クールの連続ドラマ枠を「コロナ前」、2022年10月クールを「コロナ後」として比較してみました。

※対象としたのは、関東地区で放送されたNHK・民放の地上波連続ドラマ

○2020年1月クール  1週間当たりの連続ドラマ総枠数=29枠
○2022年10月クール            〃   =33枠

2年半(10クール)で、4枠の増加です。これを細かくチェックしていくと、増枠されたのは8で、廃枠となったのが4という、8増4減。

ちなみに廃枠となったのが、テレビ東京系・月曜22時、フジテレビ系・火曜21時、日本テレビ系・水曜24時59分、テレビ朝日系・木曜20時の4つ。

対して、増枠となったのは、フジテレビ系・月曜22時、テレビ朝日系・火曜21時とフジテレビ・水曜22時以外の5枠は23時以降スタートの、いわゆる“深夜枠”です。

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