任天堂、実は業績が「大きくブレる」納得の3理由 常に好業績のイメージだが実態は異なっている

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ゲームの会社といえば、やはりヒット商品の有無で売り上げが上下するのはイメージしやすいかと思います。また、任天堂はゲームソフトだけでなく「Nintendo Switch」といったゲームハードも開発しています。ハードがなければそもそもソフトで遊べませんから、ハードの売り上げが重要であろうということも、想像にかたくないでしょう。

加えて、クリスマスやお正月など、ゲームがよく売れる時期に偏りがあることから、販売時期も重要になってきそうだと推測できます。

このように、ゲームソフトを販売するタイミングや、ゲームソフトを遊ぶためのハードの普及など、ゲームをより多く販売するための変数は数多く存在します

リスクの情報から事業特性を読み取ろう

決算書を読んで、どう活用するかはその人の目的によって変わってきますが、いずれにせよ、任天堂のような「業績の振れ幅」が大きい会社は、原因を財務諸表や決算資料を通して確認することができます。任天堂の決算資料から、1つずつ読み解いていきましょう。

原因① ヒット商品の有無

まず、1つ目の原因は「ヒット商品の有無」です。これは「有価証券報告書」の【事業等のリスク】欄に記載があります。「事業等のリスク」には経営成績や株価に影響を及ぼす可能性のあるリスクが記載されており、任天堂の場合は、ゲーム開発の技術もつねに進化していること、ユーザーの嗜好はつねに変化していて、必ずしも毎回のように売れるタイトルが出るわけではないことなどが明記されています。

任天堂の事業等のリスクを確認してみると、「新製品開発」という記載が存在します。これは、任天堂をはじめとしたゲーム会社は、良くも悪くもヒット商品の有無により大きく業績が変動することを意味しています。

出典:『会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方[実践編]』
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