ハワイで「コロナ陽性」…体験者が語る悲痛な教訓 9月7日に陰性証明書の提出義務はなくなるが…

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筆者は数年前から家族でハワイ島に在住している。9月1日に日本へ帰国するため、8月30日の14時に帰国のための鼻腔ぬぐい液PCR検査を現地検査機関「ノミ・ヘルス(Nomi Health)」(一般/85ドル、ハワイ在住者/無料)で受けた。

結果が出るのが24~72時間後と言われ、72時間後では渡航に間に合わないため、念のため翌日8月31日の16時に予約が取れた「アロハ・アージェントケア(Aloha Kona Urgent Care)」でID-NOWという機械を使う検査を受けた。

3月に3回目のワクチンを接種する筆者(写真:筆者提供)(写真:筆者提供)
地元の店舗の一角に設置された新型コロナウイルスワクチン接種会場(写真:筆者提供)

これはNEAR法(等温核酸増幅法)と呼ばれるもので、PCR検査と異なり15分から30分で検査結果が出る。こちらはハワイ島では2番目に安い165ドルだった。

(なお、親が帯同する6歳以下の未就学児は親が陰性証明書を持っていれば、検査する必要はない。知らずに未就学児3人分の陰性証明書を600ドルもかけて取得した友人の絶望と虚無は計り知れない)

ID-NOW検査の30分後、なんと結果は陽性。コロナ禍にあって定期的にホームキットで検査をし続け、当日8月31日も自宅で検査して陰性だったが、ID-NOWが出した答えは残念ながら陽性。

ホームキットでも何度も検査してきたのに、なんと陽性に…(写真:筆者提供)

自覚症状はなく、発熱もない。しかし検査結果には当然、従う必要がある。

悲嘆に暮れる間もなく、9月2日から詰め込んでいたスケジュールのリスケ、手配していたフライト・ホテル・車のキャンセルなどの対応に追われることになった。コロナ陽性通知書を送付すれば、飛行機やホテル・車などのキャンセル代はかからないのは助かるが、それらを再び手配する手間暇がズシリと肩にのしかかってくる。

陽性反応が出た8月30日の翌日である31日から9月4日まで、5日間の自主隔離期間を経れば、最速で9月5日には出発できる算段になる。それに向けて手配を進めた。

次ページあまり知られていない、領事レターという「救済措置」
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