表情分析家が解説、香川照之氏の謝罪時心理変化 悲しみが表出、2回目の謝罪時には大きな喪失感

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香川照之
性加害が報道された香川照之氏(写真:時事通信フォト)

東京・銀座のクラブにおける性加害報道を受け、俳優の香川照之氏が、司会を務める情報番組「THE TIME,」(TBS系列)において、生出演とVTRにより2回にわたり謝罪を行いました。表情分析において、防衛省・自衛隊関連施設での研修、警察への犯罪捜査協力経験のある筆者の専門知見から、2回にわたる謝罪時の言動を通じて、香川氏の心理を推測します。

2回にわたる謝罪場面を総合的に観ると、言葉のうえでは、自己の責任を認め、真摯に謝罪をしている様子が伺えます。表情を観点すると、1回目(8月26日)から2回目(9月2日)の謝罪にかけて、自身の行く末を強く案じていた気持ちから事の重大性を認識するに至る気持ちに心理が変遷していく様子が伺えます。

なぜ、どのようにそう言えるのか。具体的に説明します。

まず、謝罪場面で発せられた言葉に注目します。釈明には、謝罪、弁解、正当化、否定の4種類があります。この4種類を分ける基準は3つです。それは次の通りです。

言葉のうえでは弁解せず、完全に謝罪している

①行為への関与:ある被害が発生したときに、被害に関連した行為をしたことを認めるか否か

②行為の不当性:その行為が不当であったことを認めるか否か

③結果の責任:自分に責任があることを認めるか否か

①を認めない場合、否定となります。①は認めるが②を認めない場合、正当化となります。①及び②は認めるが③を認めない場合、弁解となります。①②③全てを認める場合、謝罪となります。

釈明はこのような要素から構成されています。この観点から言えば、香川氏は、謝罪時、特に言い訳もせず、③まで認めており、謝罪していることがわかります。

一方、香川氏の表情はどんなメッセージを発しているでしょうか。言葉がどんな表情に乗せられ発せられているかを分析することで、言葉に込められた真意や重み、揺れ動く心の中を推測することが出来ます。

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