50歳で起業した小泉今日子さんが語る大人の挑戦 経験があるからこそ「飛べそうな水たまりを飛ぼう」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
『阿修羅のごとく』では長女を演じる小泉今日子さん

――本舞台で小泉さんは、四姉妹の長女、綱子を演じます。小泉さんは三姉妹の末っ子ですが、演じるプランはどう考えていますか。

私は長女の綱子の気持ちが一番、理解できないんです。わが家の三姉妹は、『阿修羅――』の二女から四女だけがいる感じです。四女の咲子が「お母さんにはセックスアピールがないのよ」などと、家族とは少し距離を置いて自分の意見を述べますが、彼女の気持ちがいちばん理解できます。

長女・綱子の気持ちがわからなかった

ですが、探してみたらわが家にも長女のような存在がいました。母です。いまだに一番の問題児で綱子に似た面を持っているので、母を参考に綱子を作り上げていきます(笑)。

あとは幸いにも、小林聡美さん(次女・巻子役)と安藤玉恵さん(三女・滝子役)、夏帆さん(四女・咲子役)とは共演経験があるので、3人の胸を借りようかと。

――向田作品への出演が決まったとき、「生きていてよかった」とコメントされていました。向田先生にお会いできなかったからこそのコメントかと。

向田邦子さんは、私がデビューする前年の1981年に、台湾で起きた飛行機墜落事故で亡くなられているんです。私はデビューしてまもなく、向田さんとよくタッグを組んでいた故・久世光彦さんと出会えているので、お会いできなかったことが悔しくて。同じ時代を生きていても、私は向田さんにとって箸にも棒にも引っかからなかったかもしれませんが、お会いできそうな可能性があっただけに残念です。

以前から何作か、久世さんが作る向田作品のシリーズには出演させていただいています。エッセイを元に脚本家さんが書いて、向田さんの世界観を再現してくれた作品です。

ただ今回はこの仕事をしてから初めて、向田さんが書いた作品を演じることになりました。感無量で、いまからワクワクしています。

次ページ好奇心旺盛であり続ける秘訣
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事