50歳で起業した小泉今日子さんが語る大人の挑戦 経験があるからこそ「飛べそうな水たまりを飛ぼう」

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(撮影:梅谷秀司)

頑張り屋さんに見られがちなんですけど、無理をするのが好きではないんです。もし神様がいて自分の行動をすべて見ているとしたら、「なんでサボっているんだ!」と怒られるかもしれませんが(笑)、自分が楽なペースで生きていきたいので。

その代わり仕事をサボった日は、「今日やらなければいけなかった仕事を、明日2時間で仕上げる」と、完成までの時間を区切ってリスケしています。

眠りたいときに寝る自分を許容する

――1つの工程にかかる時間を計算できるのは、仕事ができる証拠だと言われています。小泉さん、さすがです。

イェーイ! 褒められてうれしいです。やったぁ(笑)。年齢を重ねると頼られる立場になり、周りがやさしくしてくれなくなりがちなので、自分が自分にやさしくしてあげないと、と思うんです。

だから私は、眠りたいときに寝る自分も許しています。睡眠に対しては、ルールを決めていません。仕事が早く終わって夕方頃に自宅へ戻って眠かったら、仮眠をとる。ソファーで寝てしまう日もありますが、私はどこでも熟睡できるので起きると疲れが抜けています。

一緒に生活している人がいれば睡眠もルール化されるかもしれませんが、一人暮らしだからこそ自由にできるのは、悪いことかもしれません。

でも、猫っていつでもどこでも寝るじゃないですか。私も“猫ルール”に倣った生活サイクルを送っている感じです。仕事でなにかが気になって眠れないとか、考えていても深夜だから他者に対してアクションを起こせないときこそ、寝てしまったほうが気分も切り替わると思うので。

――仕事でお忙しいのに小泉さんは読書家としても知られています。そのうえ睡眠時間はしっかりと確保されているのですね。

読書は午前中にすることが多いですね。浴室の日当たりがいいので、半身浴をしながら本を読みます。そして、眠りたい欲求には抗いません。

私、寝てはいけない場面で睡眠欲をこらえることが一番の苦痛なんです。

自分が経験していて、寝てはいけないときに眠くなる人の気持ちがわかるので、眠気を我慢してほしいとも思いません。私の声はキンキンしていなくて聞いていると落ち着くようなので、先日講演でお話ししたときも、バラード調の曲をメインにしたライブのときも、途中で眠ってしまう人が多かったんです。

だから、お伝えしました。「私はこういう声なので、聞いていると眠くなるのは自然現象だと思います。ですからお気になさらず眠くなったら眠って、疲れを癒やしてください」と。

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