東武鉄道がスカイツリーを建設した「納得の理由」 高収益体質につながった「教科書通りの戦略」

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

簡単に触れておくと、東武鉄道は関東の1都4県を走る「東武鉄道」を核とした運輸事業がメインの会社です。東武百貨店といった流通事業や、電波塔である東京スカイツリーに加え、その施設内にオフィスなどが入った「東京ソラマチ」の運営や、不動産事業なども手がけており、非常に多角化が進んでいる会社です。

出典:『会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方[実践編]』

営業利益の推移と内訳

こちらのグラフは東武鉄道の売上高と営業利益率の推移です。東京スカイツリーが開業したのは2012年ですが、2012年よりも前の営業利益率は5~7%台で推移していました。ところが、スカイツリー開業後は一気に利益率が跳ね上がっていることがわかります。

※各年3月期の有価証券報告書をもとに作成/出典:『会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方[実践編]』

では、クイズに戻りましょう。東武鉄道で最も利益を出しているセグメント(事業)を当ててみようという問題です。こちらのクイズは、2017年3月期の東武鉄道の損益計算書から、営業利益の内訳を見ています。

選択肢は、①運輸事業/②レジャー事業/③不動産事業/④流通等事業 の4つです。

レジャー施設であるスカイツリーの完成後に急激に利益率が上がっているということは、②のレジャー事業でしょうか。

それとも、スカイツリーには商業施設も入っていて、たくさんの観光客が来るようになったことから、④の流通等事業でしょうか。

次ページ最も利益を出しているセグメントは…
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事