しかし「食料品や日用品の入手方法」を尋ねると、あってはならないはずの回答が並んだ(図7)。「濃厚接触者が買物に行った」「症状がない自宅療養者が買物に行った」「症状が軽い自宅療養者が買物に行った」などである。
第5波や第6波では「やむをえない場合は、無症状の濃厚接触者が感染対策を万全にして行くほうが陽性者が行くよりもよい」という指導を保健所もしていたように聞く。
問題のない方法では「宅配をたのんだ」が多い。「親族に買物をたのんだ」は、意外なことに1人世帯よりも2人以上世帯に多い。1人世帯は、都府県をまたいだ移動の自粛も影響して、親族から適切な支援が受けられなかったのかもしれない。さらに感染症という疾患の性質もあり、友人や近所の人にはたのみにくかったようだ。

届かない行政からの支援物資
とはいうものの、頼みの綱の行政からの支給は、世帯形態にかかわらず15%ほどにしか届いていない。食料品や日用品、パルスオキシメーターが届いた割合は自治体によって差があり、関東と関西では「東高西低」だったといえそうだ(図8)。

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