NHK「ネット受信料は妥当か」議論で起きている事 自民党と旧統一教会の関係を報道しない事情

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BBCがこれほど早い改革を宣言できるのは2つポイントがあると思う。まずBBCの受信料支払いは罰則付き義務があり、90%以上の高い徴収率。そこにはNHKでいうネット業務もすでに含まれており、国民は放送通信関係なく受信料を払っている感覚だ。

さらにBBCはiPlayerという、NHKプラスのようなネット配信サービスを2007年からスタートしている。日本より10年以上前からテレビ放送はネット化されていたのだ。国民の浸透度、利用頻度もかなり高いようだ。

つまりBBCは受信料を義務化していたうえに、ネットでも国民が視聴していた。すでにさまざまな準備ができていたので、ネットに合わせた進化もスムーズなのだ。

秋からの総務省の会議では、受信料の件は置いておいてネットの本来業務化をまず議論するようだ。だが切り離そうとしても、受信料の問題は本来業務化とセットで浮上してしまう。ネットを本来業務にするなら、ネット利用に料金を取らないのはつじつまが合わなくなる。本来業務化の次には受信料の議論に至るだろう。

若い世代の支持を得られるのか

そんな流れで、ネットでも受信料を取りたいNHKの本心が見えてくると、ネット世論は炎上必至だ。ネット中心のメディア生活をする若い世代からすると、NHKに料金を払うなんて到底了承できないだろう。NHK党でなくても、猛烈な反対運動が起こるに決まっている。

若者たちは自分なりに社会についての情報は得ており、NHKのニュースはもちろん、大河ドラマも朝ドラもまったくと言っていいほど見ていない。それがネットで見られるようになっても、関係ないの一言だろう。Netflixやアマゾンプライムビデオにはお金を払うが、見てもいないNHKになんでお金を払うんだ、となる。同時配信に象徴される、ネットでの配信があまりにも遅すぎたことが、今になって大きな痛手となる。

だがそんな若者も、ロシアのウクライナ侵攻で気持ちが揺らぐ可能性が出てきた。ロシアのテレビ局がいかに政府にコントロールされているか、その恐ろしさを感じ取っている人も多いだろう。まっとうな報道を中心にした公共メディアとして、NHKの存在価値を認めてくれるかもしれない。

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