なぜ原監督は「非情な決断」ができるのか

セ・リーグ3連覇は「過去の話」

「昨シーズンは非常にふがいない年でした。個の力を出し切った選手がいなかったし、チームも思っていた6割ぐらいしか力を出せなかった。なんとかチームを変えなきゃいけないと思っています」

実力主義に基づく非情な決断ができる名将・原監督

今年のスローガンに掲げた『Show The Spirits~新成』には「ニュージャイアンツ、新しいスタート」という意味が込められた。

不動の正捕手だった阿部を一塁にコンバートした。その代わりとして2年目の小林をキャッチャーに抜擢。沢村を先発からストッパーに、2013年のセーブ王・西村を先発に転向させる。他にも9年目の坂本を主将に任命し、高橋を兼任コーチにするなど、チームの大改造を敢行したのだった。

原監督は「慎之助を一塁にコンバートしたのは、わたしの勝負でもあります」と言って、続けて「結果が出なければ、わたしもたたかれるでしょう」と腹を決めた。

3年連続でトップを極めた組織にあって、役割、ポジションの大幅変更は、リーダーの非情の決断が伴うものだ。

原監督の場合は、これまでも年々チームの形を変えてきたが、今年に関してはさらに大きく舵を切ったといえる。そこに名将となった原監督の強い信念と覚悟がにじむ。

「チームを強くするために解体するんです。昨年の秋季練習初日、グラウンドにでる前に慎之介と話をしました。そして、『わたしは99%キャッチャーに戻す気はない』、本人も『戻るつもりはない』といった。そこからのスタートです。だから他の選手にどんなことがあっても不思議ではない。いかなることが起ころうと実力主義、その一点でチームを作っていきます」

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