「勉強が苦手」誤ったレッテル貼られた子供の悲運 ほとんどの子は「勉強以外の困難」を抱えている

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実は、子どもたちがほんとうに苦手なのは、勉強とは別の要素です。このように、勉強がうまくいかない理由をていねいに探してみると、勉強が苦手なように見える子どものほとんどは、なにか勉強以外でうまくいかないことを抱えています。

現代の日本社会では、勉強に対する価値観がひどく歪んでいて、テストの点数や順位ばかりに注意が向けられています。子どもが勉強に取り組む「姿勢」のほうに大人の意識が向かないから、子どもの苦手の原因に気づかず、「勉強が苦手」という誤ったレッテルを貼ってしまい、子ども本人も苦手意識を持つことになるのです。とても残念ですし、恐ろしいことだとも思います。

もし、子どもの苦手の原因について、勉強以外の部分に思い当たる要素がなく、ほんとうにお子さんが勉強に苦手意識を持っているようなら、ドクター加藤イチオシの勉強法をお試しください。

それは、「わかることだけをまずやる!」「わからないことはあとまわし!」というやり方です。

勉強が苦手な子どもに対しては、けっして「自分の頭で考え抜いて、わからない問題を突破させたい」などと考えて、難しい問題に取り組ませないこと。

それよりも簡単な問題、お子さんがスムーズに解ける問題を用意して、「わかった!」「できた!」という経験を積み重ねさせてあげてください。そのほうがお子さんの脳は元気づけられ、勉強が楽しくなります。

「できることが増えるとうれしいね」

親御さんはぜひ、テストの点数をほめるよりも、

「わかることが増えるって楽しいね」

「できることが増えるとうれしいね」

とお子さんに繰り返し教えてあげてください。そのほうが、お子さんの苦手意識をスムーズに解消できます。できれば先生たちにも、そのように指導いただきたく考えます。

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