すべての子どもが勉強の楽しさを実感できるよう、われわれ大人はこまやかにサポートしてあげる必要があるのではないでしょうか。その真逆で、子どもに対して「あなたは勉強が苦手だからね……」などと言って、子どもの苦手意識をより強くするなんて、言語道断です。
子どもの勉強がはかどらない理由を探すのは大人の役目
ところで、「勉強が苦手」というのと同様に、「勉強がめんどうくさい」と考える子どももよくいるものです。子どもがこのような態度をとると、親御さんは「この子は勉強が嫌いなんだな」と思いがちです。
でも、実はそうではありません。勉強をめんどうくさがる子どもの多くは、脳に大きな負荷がかかったときの「脳のフリーズ」、つまり、自分の脳が動かなくなる感覚に敏感だから、勉強を億劫がるのです。
実際、このような子どもたちをよく見てみると、「めんどうくさい」と言いながらも意外と、やるべきときには自発的に勉強しています。
難しい勉強で脳に高度な働きをさせていると、脳は低酸素状態になり、ストレスを受けます。要は、脳が疲れるということです。この疲れは、本来は脳を働かせた後でしか起こりません。しかし、脳のフリーズに敏感な子どもたちは、勉強する前から脳にストレスがかかるのを予測し、「めんどうくさい」「やりたくない」と言うのです。
でもこのパターンの子どもも、あまり難しすぎない適切な難易度の問題に取り組んで、「わかるって楽しい」「できるってうれしい」という実感を重ね、億劫さよりも楽しさが上回れば、だんだんめんどうくさいと言わなくなります。
大事なことなので何度も主張しますが、脳が働けば楽しくなりますし、いっそうの成長が促されます。だからほんとうは、どんな子どもの脳も、勉強が大好きなはずです。
もしそうでないなら、勉強が苦手な理由、嫌いな理由が必ずあります。それを探すのは、私たち大人の役目です。
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