「『うちの子、発達障害かも?』と心配する親御さんが、近年ますます増えているようです。そのようなご相談で私のクリニックを訪れるお子さんと親御さんも、実際多くいらっしゃいます。でも、すべての子どもは、脳が未発達なのだから、発達障害のようなものなんですよね」──。
そう語るのは脳内科医・小児専門医で、2児の父でもある加藤俊徳氏。「うちの子は発達障害ではないか」「グレーゾーンと言われてしまった」と話す保護者に対し、加藤氏は「子どもの脳を成長させるちょっとした習慣」を50個提案していると言います。
子どもの生きづらさを解決する提案を、『子どもの脳がみるみる育つ新習慣』の一部を抜粋・再編集して3回にわたりお届けします。
第1回:「甘い親」「厳しい親」子どもの成長に生まれる差(本記事)
第2回:「子どもに習い事を強制する親」に知ってほしい事(9月29日公開予定)
第3回:「勉強が苦手」誤ったレッテル貼られた子供の悲運(10月4日公開予定)
「子どもの癇癪をなんとかしたい」というような相談は、私のクリニックでもよく聞かれますが、まずは思い返してみてください。
あなたのお子さんにとっての「思いどおりにならない場面」とは、どのような場面だったのでしょう。
子どもの癇癪はたいてい「ゆっくり話して!」のサイン
例えば、あなたがお子さんに対してなにか小言を言ったのか。お子さんのしたがっていたことを「ダメ!」と禁止したか。あるいは、お子さんがなにかに取り組んでいて、それがうまくいかなかったか。もしくは単純に、お子さんのわがままだったのか……。
実は多くの場合の子どもの癇癪は、「状況をうまく理解できないイライラ」が爆発して、起きています。
その中でもとくに多いのは、誰かから言われたことがスムーズに理解できず、癇癪を起こしているケース。子どもの脳は、耳から入ってきた情報を処理し、理解するのが苦手なのです。
目の前の人がなにを話しているのか理解できていれば、たいていの癇癪は起きていないはずです。
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