「酷暑続きによる体力の消耗」を超回復する養生法 まずは「体が干からびた状態=陰虚」かチェック

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体を冷やす働きのある水分が不足して潤いがなくなるので、余計な熱が生じやすくなり、のぼせやほてりなどの症状が出やすくなります。

乾燥するので結果として感染症にもかかりやすくなりますし、心が熱を持つとカーッとしやすく、イライラしたり、キレやすくなったりします。動悸や不眠、めまい、耳鳴りが起こることもあります。

陰虚による主な症状
・体の熱感
・手のひらや足の裏のほてり
・のぼせ
・イライラ
・不眠
・寝汗
・から咳
・口や喉の渇き
・口臭
・皮膚や髪、目の乾燥
・便が硬い、兎糞のような便
・ドライシンドローム(ドライアイ、ドライマウス、ドライジャバナなど)

こうした症状を自覚しなくても、舌で陰虚の傾向を知ることができます。鏡の前でべーっと舌を出し、その様子を観察してみましょう。以下のような状態であれば、陰虚の可能性が高くなります。

舌でわかる陰虚の状態
・舌の色:全体的に赤い
・舌の苔(付着物):少ない、舌の表面がツルツル
・舌の表面:裂け目やひび割れがある、裂紋(れつもん:舌に亀裂)がある

陰虚はただ水分を補っても解消されず

陰虚という状態を簡単に示すと、“水分保持力の低下”になります。

陰虚になるとのどが渇きますが、飲んでも水を保持する力が弱いので、すぐに出ていってしまいます。乾燥して硬くひび割れた地面は、水を撒いてもすぐに吸収されないのと同じです。

このような場合、時間をかけて少しずつ霧吹きで水をやれば、徐々に水分が吸収されます。同じように、少しずつこまめに水分を摂取するのが大切です。みずみずしい野菜やくだものを食べて、水分補給をするのもよいでしょう。

皮膚の保湿もこまめにするようにしてください。皮膚の中までしっかり水分が浸透するように、じっくりと時間をかけて潤してください。顔ではコットンにたっぷりと水を含ませて10分程度パックし、直後に乳液やオイルを塗るのがおすすめです。

こうした対策に加えて、陰を補う食材や生薬を摂るなどして、潤い不足を悪化させないように心がけることが大切です。

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