矢沢あい「私達の心に寄り添う」その絶妙な表現力 矢沢あいの作品を通して私たちが学んだこと

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矢沢あいの代表作である『NANA』の休載から、13年の月日が経った。今回の『ALL TIME BEST 矢沢あい展』を訪れて実感したのが、長い休載があっても私たちの心には矢沢あいの漫画がずっと存在していたということだ。

会場に訪れた人たちの喜びにあふれた表情がまさに証しだと思う。『NANA』の休載の間に学生から社会人となったり、はたまた主婦となったり……と読者の人生の選択もさまざまだった。

休載からでなくとも、『天使なんかじゃない』『ご近所物語』『Paradise Kiss』が連載していた頃に学生だった人たちは、筆者も含めて随分と大人になった。だが、いくら年を重ねても記憶にあるページや、『NANA』や『ご近所物語』が連載されていた『りぼん』の付録を見たらときめいてしまうのには変わりがないだろう。

これからも私たちの心に残り続ける

会場ではまるで『Paradise Kiss』の実和子のような素敵なロリータ服を身にまとった若者ともすれ違った。令和になっても矢沢あいの描くキャラクターは物語もファッションも、次世代の若者たちの心をしっかり捉えていたのだ。

もしかしたら、今回の展示会がきっかけで『ご近所物語』『Paradise Kiss』を読んで、服飾学校を志す高校生もいるかもしれない。これからも、多くの人たちが矢沢あいの漫画とキャラクターに惹かれていくことだろう。そして、いつまでも私たちの心をつかんで離さない。

Tajimax ライター・コレクター

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たじまっくす

東京都出身。2018年からSNSを中心に90年代〜00年代の平成ガールズカルチャーを紹介している。『オリコンニュース』『現代ビジネス』『ビジネスジャーナル』などで平成ガールズカルチャー関連のインタビュー取材ほか、「アーバンライフメトロ」などのウェブサイト、「クイック・ジャパン」に寄稿。90年代〜00年代の平成ガールズカルチャーのコレクターでもあり、古雑誌をメインに膨大なアイテムを所有している。

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