8月に増加の「食中毒」やられる人の4つの間違い カレーの加熱、生ハンバーグ、消毒の落とし穴
鍋ごとでなく小分けにして冷めやすくし、急速に冷蔵・冷凍しておく。温める際は、適温に達したところで火を止めず、よくかき混ぜながら全体を完全に熱くすること。
「温め直しを繰り返すほどにウェルシュ菌が増える」とわきまえて、再加熱は1回までにしよう。
同じく、はちみつなどに含まれることがあるボツリヌス菌も、酸素を嫌い、芽胞を作る。こちらも120℃で4分あるいは100℃で6時間以上加熱しなければ、完全には死滅しない。
牛肉100%のハンバーグならレアでいける?
鶏肉や豚肉、羊肉を生食する人は、ほとんどいない。一部で「鶏ワサ」や「鶏のたたき」など提供されているが、ごくごく信頼のおける特殊な流通経路の鶏を、信頼の置ける店が出すのでない限り、やめておくべきだ。
これらはもともと筋肉にも、カンピロバクターやサルモネラといった食中毒細菌がいる。死滅させるために、中心部も色が変わるまでしっかり火を通す必要がある。目安は75℃以上で1分以上の加熱だ。
他方、牛肉はレアでも普通に食べられている。牛の筋肉には食中毒微生物がいないからだ。
ところが、それが間違いのもとでもある。
通常の食肉処理工程の場合、牛の腸内にいる食中毒細菌(O-157などの腸管出血性大腸菌、カンピロバクターやサルモネラなど)が、肉牛の解体時やその後に、肉の切り口に付着する可能性がある。
レバ刺しやユッケで食中毒が起きがちなのは、そのせいだ。
だから、牛肉であっても、特殊な処理・流通経路のものを慎重に扱っている場合でなければ、表面は焼いて食べるのが正しい(牛肉なら「たたき」もOK!)。
多いのは、「牛肉100%ハンバーグなら、中はレアがおいしい」という勘違いだ。
牛肉であろうと、ひき肉になってしまえば、その工程で食中毒微生物が混入していない保証はない。特殊な処理工程で安全が保障されていない限り、ひき肉料理は中までしっかり火を通す必要がある。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら