「節約のつもりで浪費する人」が言いがちな口癖5つ 「2回目値上げ」の前に認識しておきたい

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そもそも、各事業者は自社のサービスを使ってほしいからこそ高還元率をアピールする。キャンペーン時期以外の通常時にあまりメリットを感じないようなカードやアプリなら、最初から手を出さないほうがいいだろう。

また、ポイントはあくまで支払金額に対しての還元になる。これから節約しよう、買い物額を切り詰めようとしているときには、大きな還元額にはならないはずだ。支払いが管理しやすく、貯まったポイントがすぐ使えるカードやアプリに絞ってコツコツ貯めたほうがいいだろう。

節約のための手段が目的になっていないか?

これら5つに共通するのは、オトクな買い物をしたいという気持ちが強いあまり、手段が目的になってしまっていることだ。必要だからではなく、割引になるなら買う、安いなら買う、ポイントが稼げるなら買うというように。店でよくこんな言葉を口にしている人は、本来買わなくてもいいものを買いすぎている可能性が大きい。

値上げのニュースが続くと防衛本能が働いて安く買うことばかりに目を奪われがちだが、まずは食費の現状把握が大事だ。

よく買っているものが実際にどの程度値上がりしているのか、それが支出をどこまで押し上げているのか。それを知ったうえで、予算を組み直し、その範囲に収める買い方をする。

不要なものは買わず、多すぎるストックも持たない。あくまですっきりした冷蔵庫を心掛けていくと、ムダに食費も増えず、冷蔵庫の電気使用量も抑えられる。まずは冷蔵庫の奥に押し込められているものや、ストック庫で忘れられているものがないか確認してから買い物に行こう。

松崎 のり子 消費経済ジャーナリスト

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まつざき のりこ / Noriko Matsuzaki

20年以上にわたり『レタスクラブ』『レタスクラブお金の本』『マネープラス』などのマネー記事を取材・編集。家電は買ったことがなく(すべて誕生日にプレゼントしてもらう)、食卓はつねに白いものメイン(モヤシ、ちくわなど)。「貯めるのが好きなわけではない、使うのが嫌いなだけ」というモットーも手伝い、5年間で1000万円の貯蓄をラクラク達成。「節約愛好家 激★やす子」のペンネームで節約アイデアも研究・紹介している。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)、『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』(講談社)、『定年後でもちゃっかり増えるお金術』(講談社)。
【消費経済リサーチルーム】

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