すでに使ってしまった交通費や移動時間を、無駄にしたくないという思いで、あまり欲しくない商品を無理やり買ってしまう。本来、そこで買い物をしようがしまいが、払ってしまったコスト(交通費や時間)は決して返ってこない。それなのに元を取りたい気持ちが節約とは真逆の行動につながってしまうわけだ。特に欲しくないものなら買わずに帰るほうが節約になる。
4 「安いうちにまとめ買いしておこう」
さまざまなものが値上げされると聞くと、その前に買いだめしておくべきか考えるものだ。しかし、買いだめは逆効果になることもある。
かつて消費税増税前に買いだめをした例があったが、食品の場合は日用品と違って消費期限・賞味期限がある。加えて大量に買い込めば買い込むほど在庫管理が手間になる。
ストック庫にどんどん買いだめていくと、奥のほうに期限が迫った食品が堆積することになりがちだ。使い切れずに破棄することになるか、たくさんあるからとムダに多く使ってしまうか、どちらにしても節約になったとは言いがたい。
値上げを恐れるあまり、不必要なものや量を買い込むと、かえって支払いが増え、買った分をうまく使いきれないとすると二重にムダになるだけだ。買いだめに走る前に、まずはストック庫の中身を確認したほうがいい。
5 「現金払いはソンだから」
決済のキャッシュレス化が進み、何の還元もない現金払いよりカードや決済アプリを使ってポイントを貯めたほうが賢いという風潮がある。それで値上げ分をカバーしようというのは正しいが、注意するべき点はある。
昨今ではSNSでポイント還元のオトク情報がどんどん流れてくる。その多くはキャンペーンで、一定の期間内に指定の決済方法を使うと5%や10%還元など、つい心が躍る内容ばかりだ。
しかし、キャンペーンのたびに別のキャッシュレス方法を使うのは非効率だし、還元されるポイントもバラバラで、中途半端な金額分しかないなら逆に使いにくいだけだ。
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