日本では、実質的に無宗教な人が多く、教会に行くのは結婚式、仏教のお世話になるのはほぼお葬式だけという人が大半だ。新年に受験合格・健康・金儲け・いい縁談などをお願いするときは、神社に足を運ぶ。
この3つをすべて同一人物が行っていることからも、「大半の人は実質無宗教」といっても過言ではないだろう。
また、新刊『京都生まれの和風韓国人が40年間、徹底比較したから書けた! そっか、日本と韓国って、そういう国だったのか。』でも触れているように、日本人はよくも悪くも「従順な人」が多い。
よって、内心おかしな命令やルールと思ってもそれに従う人が多いので、「このつぼ300万円で買わされるって、おかしくないっすか?」などと反旗を翻すことも、やりづらいのかもしれない。
通信販売で怪しげな「身長を伸ばすヨーガ」や、「このパワーストーンを買えば仕事も彼女も全部思いのまま!」といった商品が長らく売れつづけたことからも、「怪しげな商材を平気で信じてしまう人」も実際にいるのである。
思えば、朝のテレビで「今日いちばん不幸なのは獅子座のあなた、運気をつかむためには、ポケットにコーヒー豆を!」などと突然流れる国も、私が知る限りほかにないのである。
「気の弱いだまされやすい人」を守る法的整備が必要
今後の改善策だが、十分なリスク情報の説明がない金融商品の販売が違法であること、そもそもライセンスがない人が金融商品を販売できないことと同じように、宗教団体の勧誘に一定の規制を設けることも検討すべきではないだろうか。
少なくとも一定額の寄付が伴う場合には、「宗教サービスの消費者である信者を護るためのクーリングオフ」などの規制も、適用されてしかるべきではないだろうか。
朝のテレビ番組で流される占いを真に受けて、ポケットがコーヒー豆だらけだった私が言うのも何だが、「信仰の自由」と「言論の自由」が濫用されて、「だまされやすい人太平天国」になるようでは、元も子もないのである。
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