「美人以外お断り」の美容業界に風穴開けた10分間 「Believe It」著者がすっぴんで訴える美の変革

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私たちのコンシーラーにどれほどの効果があるのか、私たちがそれにどれほどの情熱を注いでいるのかを証明するために、私の顔を覆う真っ赤な酒さをさらけ出し、すっぴんの状態でテレビの生放送に出ることだっていとわないとコンサルタントに伝えた。

すると彼らは、これまでにうまくいっている、成功するための唯一の秘訣は、自分たちがあなたに指示したやり方だと反論して、私の案を採用するのはもってのほかだと忠告した。

私には、両方を試す金銭的な余裕はなかった。我が社の存続はこれにかかっていた。

10分間だけ、チャンスは一度きりだ!

本番まで数週間となる中で、私はくださなければならない決断を前にして、胃がムカムカして眠れなかった。

専門家たちは、私のやり方は絶対にうまくいかないと言った。

それでも私の直感は告げていた。女性たちには、自分とは似ても似つかない、実現不可能な美の象徴「以外」のものを目にする権利がある、と。

本番の1週間前、私はQVCへ向かった。レンタカーで本社の駐車場へ向かうと、正面玄関から30ヤード離れた場所に毎日車を停めて、1人で何時間も座っていた。

正面玄関を、そして、そこに飾られているQVCの大きな看板を眺めながら、出入りする人たちを見ていた。次に私があのドアを通り抜ける時は、成功をつかもうとしているか、事業から撤退するところだろうとわかっていた。

私が出した答え

私は、オプラ・ウィンフリーが自身の番組で、映画の『カラーパープル』にどうしても出演したいと思っていたこと、その想いは彼女の心を焼き尽くさんばかりだったと話していたことを思い出した。

ある日、トラックを走っていた彼女は『I Surrender All』を口ずさみながら、背負うには重すぎるその執着を自分から取り除いてほしいと神様に祈りをささげた。

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