仲野太賀「縁や運に救われて人生を切り開いた」 「俳優道」を進む彼が実践する「とにかく動く」
作品には、家族・恋愛・仕事・夢など、誰しもが共感できる普遍的なテーマが物語に盛り込まれている。
それだけではなく、世界に誇る日本のキャラクターや作品、人物(著名人)やポーズ、食べ物など日本の文化が自然と紹介されている。日本の文化に憧れをもっている海外の方には、より日本を好きになるキッカケにつながるのかもしれない。
『拾われた男』は、主人公が、出会う人たちに支えられて、そのなかで自分探し、自分のやりたいことを見つけることからスタートする物語だ。さまざまな人との縁、出会いによってちょっと時間はかかるけど、本当に自分がやりたいことをつかむ。
仲野太賀にとっても、自分と重なることが多い。2019年6月24日より芸名を「太賀」から「仲野太賀」に改める。本名の"中野"と、「"仲間"との出会いが俳優人生の財産である」と実感したことから「仲野」の表記を選んだという。
俳優人生のターニングポイント、草彅剛との共演
「本当に良い仲間との出会いから、今の僕がありますね。最初の同世代の俳優、染谷将太との出会いは、すごく運だなと思いました。そこから友人になり、一緒に仕事をする仲間になりっていう関係が十何年たっても続いていくっていうのは、これも縁だなと思うし。
劇場でたまたま、岩松了さんのワークショップオーディション募集のチラシを見つけて、『これ受けたいです』って事務所に相談して、合格することができたこともそうだし。それが自分の中で演劇の扉が開いた瞬間だったんです」
映画俳優志望の仲野太賀にとって、自分が思っている映画的なものが、演劇の世界にもあること、それが希望にも似た気づきだった。
結果的に世界が広がり、そこからいろいろな人が見に来たことで、宮藤官九郎との出会いにもつながった。ドラマ『ゆとりですがなにか』では山岸ひろむというキャラクターで、初めて世間に認知された感覚があったという。
「演じれば演じるほど、つながっていく感じなんです。
ほんとに縁だったり、運だったり。たまたま自分の家の近所に住んでたのが石井裕也監督で、若いときからご飯を食べさせてもらって、そこでいろんなことを教えてもらいました。自分が、俳優として仕事をさせてもらうようになる、ベースを築けた時間でしたね」
出会いが俳優人生の財産となる仲野太賀にとって、『拾われた男』でも今後の俳優人生のターニングポイントとなる出会いがあった。兄貴役で出演している草彅剛との共演だ。
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