仲野太賀「縁や運に救われて人生を切り開いた」 「俳優道」を進む彼が実践する「とにかく動く」

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『拾われた男』は、俳優・松尾諭が自らの波瀾万丈なサクセスストーリーを書いた実話エッセーをドラマ化したものだ。俳優志望の金なし、美貌なし、ただ「俳優になりたい」夢だけがあった男が、ある日、自販機の下で偶然見つけた航空券を“拾った”ことで、人生が大きく動き出す。他人に“拾われ”続けることで夢も恋もつかんでいく。そんな松戸諭役を仲野太賀が演じている。

「実は、松尾諭さんとは、そこまで面識があったわけではなくて。まさかご自身の人生で、それがドラマになるぐらいいろんなことがあったんだなっていうのは、初めて知って。どういう人生だったんだろうと、原作本を読ませてもらったらとても面白くて。一見情けない話も、愛おしい話もたくさんあって、松尾さんのことをなんだか憎めないとても人間味あふれるキャラクターだなと思いました」

原作を読むにつれて、仲野太賀も同じ俳優として、共感できることがあった。悔しい思いをした感情や台詞はあってもなくても、仕事をもらえたときの喜び、そういう心情が痛いほど理解できることが多く、自然と役に没入することができた。

見る人がちゃんと共感できる物語、役作りで10㎏増量も

その中で撮影をする前から、監督と話していたのは、“見る人がちゃんと共感できる物語”にすることだった。

そこで、「強運」と「縁」の持ち主、愛すべきキャラクター“松戸諭”を演じる為に見た目から変えようと、仲野太賀は10㎏の増量を行った。

「自分はどちらかというと痩せ体型だったので、もう少しボリュームがあったほうが、松尾さん自身の愛らしい感や奇妙な感じが出るかなって。体重の増やし方も色々あって、食べるだけだとおなかが出てくるだけになってしまうと思って。だから、筋トレをして体格を大きくしながら食べる量を増やしていくっていう作戦でした」

『拾われた男』は、初のウォルト・ディズニー・ジャパンとNHKエンタープライズの共同制作として世界配信されている。今まで、数々の日本ドラマに出演してきた仲野太賀にとって、国内、海外との共同制作について、どのような違いを感じていたのだろうか。

「世界配信ですけど、どちらかといったらドメスティックな作品になっている気がしていて。いいなと思うのは、無理に海外のスケール感に合わせた作品づくりをしていないところかなと思いました。もちろん予算も普通のドラマより全然大きいと思うんですけど、スケールに予算をかけるのではなくて、クリエイティブに予算と時間をかけてる気がします。そういう意味では、すごく質の高い日本のドラマを見てもらえると思います」

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