「統一教会」が米国に寿司を広めた知られざる経緯 日本人信者たちがいかに寿司企業を拡大したか
特に、脱会者たちの証言によると、日本の統一教会の財務部と密接な関係を持つ「ハッピーワールド」というコングロマリットが全国で勧誘担当のネットワークを築くのに大きな役割を果たしたという。彼らは教会との関係を否定するように指導され、しばしば潜在的な信者に、病気や呪いを指摘することによってアプローチした。これは例えば、高価な高麗人参茶や、韓国の文の関連機関から輸入した石塔のミニチュアを購入することによってのみ癒すことができるというものだった。
やり方には問題があるが、効果はあった。資金集めは大成功し、教会史家のマイケル・ミクラー氏の言葉を借りれば、日本は世界的な運動の原動力となる「巨大な資金源」になったのである。1972年、文が渡米した後、日本人の先鋭的な信者も続いた。
元財務担当の供述書によると、文が信頼する日本人会計士の秘書が約180万ドルを詰めたブリーフケースを持ってアメリカに到着した。1976年から2010年まで、日本統一教会はアメリカに36億ドル以上を送金することになる。
何百人もの日本人がアメリカへ渡った
当初、この2つの人的、そして資金の流れは、主に2つの方法で寿司の未来を形作った。1つは数十億ドルを受け取って運営するワシントンの新企業と運命を共にすることであった。統一教会とは法的に異なるにもかかわらず、この企業は「Unification Church International(統一教会インターナショナル)」と名付けられ、現在ではトゥルー・ワールド・グループを所有している。
統一教会インターナショナルは、寿司のホールディングカンパニー以上の存在である。時には直接、時にはペーパーカンパニーを経由して、文のメディア資産、反共活動、バレエ団、脱税をめぐる訴訟、さらには、北カリフォルニアにあるチンチラ牧場(300万ドル近くを受け取った)にも資金を提供した。しかし、これはまた、統一教会がシーフードビジネスを指導するための手段でもあった。
2つ目の要因は、もっと単純なものだ。1980年までに、何百人もの日本人宣教師が地球を半周してアメリカに渡っていたのだ。
ニューヨーカーホテルの大宴会場で、ヤシロは「兄弟姉妹」とともに、世界の飢餓をなくすための計画に駆り出されていることに誇りを感じていた、と彼は回想する。