31歳女性「涙と鼻血止まらず」壮絶パワハラの結末 「前任者6人を潰した」上司の狂気的すぎる指導

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 最新
拡大
縮小

――相手に問題があるのではなく、自分の問題にしてしまっていたと。

一番大きいのは、あの頃はとにかく自分のせいだ、仕事ができないからこういうことになるんだ、という負い目でいっぱいいっぱいだったということ。自分さえしっかりすれば言われなくなるんだって、自分を追い込んでいました。

――実際だんだんと仕事を覚えていったと思うんですが、その結果どうでした?

むしろパワハラはひどくなっていきました。とにかくあらゆる理不尽な言動をされたし、他の社員がいるところで見せしめのように怒鳴られたり、無意味に時間を拘束されたり。単なる暴言も日常茶飯事でした。

よく覚えているのが、私がいじったせいで大事なExcelファイルが消えたと言って、社内に響き渡る大声で長々と罵倒されたことです。心当たりがなかったんですが、反射的に「すみません」と謝りました。でもずっとヒートアップし続けて。で、結局、見るべきフォルダを彼女が間違えていただけで、件のExcelファイルはあるべき場所にあったんです。周りの人に笑いながら「やだー恥ずかしい!」と言っていましたが、当然のように私への謝罪は一切ありませんでした。

――それはひどいですね……。

一番常軌を逸していたのは、「あなたが入社したせいで空気が悪くなってオフィスの観葉植物が枯れた」と怒られたことです。"私が枯らした"ので、枯れた部分を切っておくように指示されたんですが、なぜかずっと横にいて語りかけてくるんです。

「自分のお給料を時給に換算したことある? 安くはない金額だよね? なのに観葉植物の葉っぱ切ってるだけで、会社のお金をドブに捨ててると思わない?」

どう返していいかわからなかったので、「枯らさないように気をつけます」って返しました。「お金をドブに捨てる」という表現にハマったらしく、その後も似たような嫌がらせをしてくる時には、ものを投げ捨てるジェスチャー付きで「ゆりなさん、また『ぽーい』だね?」と言ってくるようになりました。

限界を迎え、明らかになった恐ろしい背景

――どのような経緯で職場を離れたんでしょうか。

ある日いつもと同じように、意味のわからないことで衆目が集まる中、詰められていると、鼻水が垂れてきた……と思って拭いたら鼻血だった、という出来事があったんです。「あっ、これはやばい」と思ってお説教を中断してもらってトイレに駆け込んだら、今度は涙が止まらなくなってしまって。

次ページ人事に見つかり異動するが…
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT