義務化も露呈!「ストレスチェック制度」の限界 「ただ受けているだけ」状態の人も少なくない

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ストレスチェックでは見逃されてしまうリスクが存在する(写真:metamorworks/Getty Images Plus)
コロナ禍をきっかけにリモートワークが増えるなか、心身のストレスにより調子を崩す人が増え続けています。予防医学やスポーツ医学を中心に研究・教育・臨床にも力を注ぐ根来秀行氏は、企業が行っている「職業性ストレスチェック」には限界があるといいます。
深刻なメンタルヘルス不調に陥る前に、ささやかな日々の行動を変えることでコンディションを整える術とは? 『ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来が教える ストレス リセット呼吸術』から、一部抜粋・再構築してお届けします。

ストレス不調を感じる人は増えつづけている

皆さんは、「ストレスチェック」を受けたことがあるでしょうか? 

ストレスチェックとは、ストレスに関する質問票に答えることで自分のメンタルがどのような状態にあるのかを調べる簡単な検査です。

2015年から「労働安全衛生法」の改定により、従業員が50人以上の職場・事業場では、ストレスチェックの実施が義務づけられるようになったため、経験済みの人も多いかもしれません。 

この制度が義務化された背景には、メンタルヘルスの不調を訴える人が増え、それを未然に防ぐことが急務だという認識が浸透したということがあります。

メンタルヘルスの不調は、本人にとっても会社にとっても何ひとついいことがありません。 小さなうちに見つけ、対策をとることが最重要です。 

しかし現在行われているストレスチェックは、不調を見つけるためのリスク判定の精度が甘く、ただ単に「ストレスチェックを受けているだけ」となっていることが少なくありません。

例えば、現在私が顧問をつとめている大手企業では、以前はメンタルヘルス不調で休職する人の54%もの人が、ストレスチェックによるリスク判定上では、「非高ストレス」と判定されていました。

同社は健康経営では日本をリードする会社です。それでもリスク判定で半数以上が漏れ、その後メンタル不調で休職することになった当の本人も、そのストレスに気づけていなかったのです。

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