頭のいい人が実践する「情報」の絶妙なさばき方 関心や問題意識なければ頭に残らず評価できない

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実際、同じ情報に接したときでも、その情報がまったく頭に残らない人と残る人とが出てくると思います。普段から、その情報に関連することを考えている人は、大量の情報の中からその(場合によっては意外な)情報をピックアップできるのだと思います。もし多くの人が見向きもしない情報に価値を見出すことができれば、非常にオリジナリティーあふれた考える材料になるわけです。

一方、あまり考えていない人は情報が右から左に流れてしまって、あまり頭の中に残っていかないように思います。

もしかすると、普段から頭を使って考えている人の場合、情報の内容を一つひとつ吟味してからピックアップしているのでは、と思われるかもしれません。しかし、現実的に考えてみても、大量の情報を前にして、端からすべて内容を読んで判断していくことは非常に困難です。むしろ、情報に接した時点で何か直感的にピンと来るものがあって、その情報をピックアップしたと考えるのが自然です。

では、よく考えている人というのは、どのようなメカニズムで情報に接しているのでしょうか。

あらかじめ頭の中に網を張って情報を待ち受ける

ポイントはとても簡単なことです。それは自分の関心や興味に基づいて情報に接するということです。そうすることで、その人にとって、大事な情報が頭の中に残るようになります、関心や興味が、具体的にこういう問題を解決したいという問題意識になってくると、よりはっきりと頭に残るようになるでしょう。

この点は、頭の中で必要な情報がうまく引っかかる様子を、次のように模式化してみると理解しやすいかと思います。

もともとその人にあるぼんやりとした関心事や問題意識がもとになり、頭の中にぼんやりとした網がつくられてきます。そこに情報が流れてくると、大部分は網をすり抜けていくのですが、ごく一部の情報がその網に引っかかって残っていくのです。

引っかかった情報は、時間がたつにつれてポロポロと落ちていくこともあるでしょうが、中にはその後に流れてきた情報と合わさって少しずつ育っていくものもあります。これが、その人の「考えるベース」となっていくのです。

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