「老化の進み具合」はなぜ人によって違うのか 「現役時代の年収」と元気な老後との関連性

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人によって老化の早さが異なるのはなぜでしょうか?  遺伝、生活習慣、経済状況などさまざまな角度から検証します(写真:Syda Productions/PIXTA)
全米最大規模の老年医学科を擁するNYのマウントサイナイ医科大学病院で、日々高齢者診療にあたる米国老年医学専門医、山田悠史氏。この高齢化社会において人々が切望する“健康で自立した老後”を叶える方法を、最新のエビデンスから解き明かした『最高の老後 「死ぬまで元気」を実現する5つのM』を上梓した山田氏が、人によって老化の早さが異なる理由を、遺伝、生活習慣、経済状況などさまざまな角度から検証する。

双子の寿命は近い?

「老化の進み具合や寿命は遺伝によるところが大きい」と考えていらっしゃる方もいるかもしれません。しかし、過去の研究が教えてくれることは、それとは真逆です。

例えば、遺伝子を同じくした双子について検討したこんな研究があります。

デンマークの研究者たちは、長生きに遺伝子の情報がどれほど影響するかを調べるために、一卵性双生児や二卵性双生児で、それぞれ寿命がどのぐらい近いものになるかを調べることにしました。

一卵性双生児というのは、1つの卵子に1つの精子が受精したあと、その受精卵が2つに分かれて生まれた双子のことです。一方、二卵性双生児は、2つの卵子にそれぞれ別の精子が受精して生まれた双子を指します。前者ではほぼ100%同じ遺伝情報を持った双子が生まれますが、後者では、平均的に50%ほどしか遺伝情報は共通しません。

つまり、もし遺伝情報で寿命が決まるのであれば、二卵性双生児の互いの寿命よりも一卵性双生児の互いの寿命のほうがより近づいていくという仮説を立てることが可能です。

次ページ「遺伝子」以上に寿命を決めるもの
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