ボルボの超大型トラック「FH」に乗ってみた! 高速道路で乗ってわかった超長距離に耐える実力

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交通コメンテーター西村直人が最新の大型トラック、ボルボ「FH」を公道で試乗した
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全長11.9m×全幅2.49m×全高3.79mの大型トラック。特別な届け出なしで日本の公道を走れるクルマとしては上限サイズである。その大きさを誇る最新の大型トラック、ボルボ「FH」に公道で試乗した。

ボルボトラックは北欧スウェーデンに本拠地を構える商用車メーカーだ。今回試乗した大型トラックのほか、トレーラーを牽引するトラクターやバッテリー式の中・大型トラック(BEV)を本国や欧州地域を中心に販売を行う。現在、その国と地域は190を超え、日本では1989年から正規販売を継続する。

13Lの大型ディーゼルエンジンを搭載

FHが搭載するエンジンは直列6気筒13.0Lの大型ディーゼルターボだ。最高出力460PS/1400~1800回転、最大トルク234kgf・m/900~1400回転を発揮する。7.7~9.9Lのダウンサイジング化が主力エンジンとなった国産トラックとは好対照である。

日本仕様のFHには、12速のAT「I-シフト(2ペダルのオートマチック方式)」を組み合わせた。サスペンションは全輪に空気バネを使ったエアサス方式で、ブレーキには全輪に乗用車と同じディスクブレーキ(専用の電子制御方式)を採用した。

ちなみに、高出力版(540PS/265kgf・m)には乗用車や2輪車で一般的な「DCT(デュアルクラッチトランスミッション)」である12速の「I-シフト・デュアルクラッチ」が生産時のオプション装備として用意される。

DCTのメリットはシフトアップ/ダウンとも変速時間が素早いことだが、重量のかさむ大型トラックではこの素早い変速により、駆動力が失われる時間(=トルク抜け)を最小限にとどめることができる。よって、平坦路では滑らかな増速が、登坂路では失速のない走りが実現する。

キャビン(乗員が居住する室内部分)の位置が高いため、バックミラーで確認できるFHの姿は非常に大きい。壁のように大きな車体前面(=とても大きな前面投影面積)だが、随所に空気の流れを促進する処理を施し、可能な限り空気抵抗係数を低減する策を講じた。

車検証で確認すると、試乗したFHは車両重量(12060kg)、最大積載量(12800kg)、乗員2名(110kg)を合わせた「車両総重量(GVW/Gross Vehicle Weight)」が2万4970kgと記されている。しかしながら今回の試乗では、荷物を積まない空荷状態+乗員2名だったのでGVW12170kgでの走行となった。

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