学校で習った「英語の発音が怪しい」問題の真相 ネイティブに聞いてみた「of course」の発音

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成句では発音が変わることがある英語。ネイティブはどう意識しているのでしょうか(写真:USSIE/PIXTA)
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コロナ禍で残業が減り、英会話を習い始めることにしたというタロウさん。筆者と同じ団塊ジュニア世代で、本人いわく、学校で習った英語はほぼ覚えていないとのこと。先日もhave to / has toの会話練習をしたときに、「ハヴトゥ・ハズトゥ」と連発するので発音を正すと、「そんなの学校では教えてもらわなかった!」と大騒ぎ。いやいや、たぶん習ったはず。

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have toは「ハフトゥ」、has toは「ハストゥ」と発音すること、皆さんはご存じですか。of courseが「オフコース」、used toが「ユーストゥ」になることも習ったでしょうか。筆者は習った記憶があるのですが、もしかしたら地域差や世代差、学校差などがあるのかもしれませんね。

今回は「ハフトゥ」や「ハストゥ」、「オフコース」や「ユーストゥ」という発音の変化が、なぜ起こるのかを取り上げてみました。実際に、ネイティブがどのように発音しているのかも調査してみると、おもしろい発見も。「そんな発音のルールは習わなかった!」という方も、ぜひ読んでみてください。

逆行同化という現象

英語で起きる発音の変化の1つに「逆行同化」というものがあります。これは後続の音の影響で、先行する音が変化をする現象を指します。have toが「ハヴトゥ」から「ハフトゥ」に変化するのもこの現象です。

haveの/v/(ヴ)は声帯が振動する「有声音」ですが、後に続くtoの/t/(トゥ)の音に影響を受けて、/t/と同様に声帯の振動しない「無声音」になり、/v/から/f/(フ)に変化するんです。has toやof courseも同じ法則です。has toから見てみましょう。

hasの/z/(ズ)が無声音になって/s/(ス)に変化します。続いてof courseです。

次ページof courseでは「逆行同化」が起きないかもしれない?
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