終末期患者を看てきたナースが思う「幸せな最期」 「つらい終末期を明るくすることはできる」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

厚生労働省が推進する「ACP(人生会議)」においては、本人が自分の意思を一方的に伝えるというより、「家族や医療・ケアチームと繰り返し話し合うこと」を勧めている。

「なぜ、話し合いを重ねる必要があるかというと、状況によって本人の意思が変わる可能性があることと、家族の側が本人に対して望むこともあるからです。

自分は『家族に迷惑をかけたくないから、延命治療はしないでほしい』と思っていても、家族は『それでも本人に長く生きてほしい』と、できる限りの治療を望んでいる場合があります。お互いが納得のいく答えを見いだすためにも話し合いを重ねて、思いをすり合わせることが大切です」

延命治療は悪ではない。望まない治療が不幸

話し合いの際には、「かかりつけ医や担当の医師など、医療従事者もぜひ交えてほしい」と前田さんは強調する。

自分らしい最期を生きた人の9つの物語
『自分らしい最期を生きた人の9つの物語』(KADOKAWA)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

例えば、延命治療にはどういうものがあり、治療を行うことによって実際にどのようなリスクがあるのか、当事者と家族だけでは把握しきれない部分がある。医療者の立場からの意見や情報を得ることによって、より適切で納得のいく選択がしやすくなる。

「医師の意見を踏まえたうえで、延命治療を望まれる患者さんやご家族もいます。延命治療自体が悪いわけではなく、『望まない治療』が不幸を招いてしまうんですね。

例えば、『いざというときに延命治療をされるのは嫌だけど、痛みなど苦痛だけは緩和してほしい』といった希望も医師に相談することができます。

自身の望む最期を迎えるためにも、意思表示ができる状態のうちに、もっと言うと元気なうちに、家族や医療従事者も交えて人生会議を始められるとベストです」

伯耆原 良子 ライター、コラムニスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ほうきばら りょうこ / Ryoko Hokibara

早稲田大学第一文学部卒業。人材ビジネス業界で企画営業を経験した後、日経ホーム出版社(現・日経BP社)に。就職・キャリア系情報誌の編集記者として雑誌作りに携わり、2001年に独立。企業のトップやビジネスパーソン、芸能人、アスリートなど2000人以上の「仕事観・人生哲学」をインタビュー。働く人の悩みに寄り添いたいと産業カウンセラーやコーチングの資格も取得。両親の介護を終えた2019年より、東京・熱海で二拠点生活を開始。Twitterアカウントは@ryoko_monokaki

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事