終末期患者を看てきたナースが思う「幸せな最期」 「つらい終末期を明るくすることはできる」
つらい終末期を明るくすることはできる
これまで救命医療や訪問看護の現場で、多くの終末期患者とかかわってきた前田さん。その現場経験で痛感したのは、終末期にさしかかると、どうしても病気の進行や症状を抑えることに重きが置かれ、それ自体が“生きる目的化”してしまう人が多いということだった。
病の進行と闘う時間が1日の大半を占め、日常の喜びや楽しみを求めることが少なくなっていく。
次第に身体の機能が低下し、少しずつ歩行ができなくなったり、食事もとりづらくなったりと、“できないこと”が増えていくことも、ますます患者の心に閉塞感をもたらす。その姿を間近で見ている家族も同様だ。
死に向かって進んでいるのは事実なのだから、患者も家族もふさぎ込むのは当然かもしれない。だが、前田さんはそんな中でも「希望を持つことはできる」と話す。
前田さんは、「かなえるナース」を立ち上げる少し前、訪問看護師をしていた頃に、末期がんだった義母を見送った経験がある。


















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