100均で激売れ!水アカ掃除の「最終兵器」 キャンドゥ渾身の掃除グッズを試してみた

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調子に乗り、マグカップでも実験してみた。メラミンスポンジでも茶渋がとれないので捨てようと思っていたのだが、同商品で磨いたら真っ白に

そのほか、入居時(筆者は築20年の賃貸物件暮らし)から気になっていた、便器内側の縁の黄ばみもとれた。今回はトイレに使用してしまったのでここで廃棄したが、ガラス面に2回使った時点ではまだまだ使えそうだった。汚れがさほどひどくない状態での使用であれば、わりと長持ちするのではないだろうか。

水にぬらしてこするだけで、鏡はピカピカに。おまけに何回かは使えそう。しかも、100円。なるほど、コストパフォーマンスの高い実力商品だ。

鏡の水垢除去には、クエン酸や歯磨き粉などが効果的とされているが、長期間放置した汚れには効果がないことも。賃貸物件の場合だと、物件の管理具合によっては入居時からお手上げのウロコ汚れがこびりついていることもある。そんな頑固な水垢に悩んできた人は、「最終兵器」として一度試してみはいかがだろうか。

ただし、かなり研磨力は強いので、使う場所には注意が必要だ。各種コーティングや特殊加工などがされている素材に使用すると、傷をつけて効果を損ねてしまうおそれもある。パッケージに記載されているように、やはり浴室・トイレ・洗面台の鏡や衛生陶器に使うのが安心だろう。

実現率1%の壁を超えた奇跡の商品 

100均業界の競争は激しく、ダイソーなども人工ダイヤモンド入りの掃除商品を販売し始めたが、この手の商品の取り扱いはキャンドゥの「ダイヤモンドパフ」が100均業界初(2014年9月16日発売時の同社調べ)だという。

しかも、「奇跡」の商品と言っていい。通常、1000円の商品を100円にして商品化するのは、コスト面、技術面、場合によっては特許の問題も絡んでくるので決して簡単なことではないからだ。同社でも、「100の案件があったら実現できるのは1件あるかないか」の世界だという。

開発担当者である永井将悟氏

同商品も「当初は実現できるかどうかわからなかった」(永井氏)。自宅の鏡のウロコ汚れに悩んでいた永井氏が、量販店で購入した人口ダイヤモンド入りスポンジの劇的な効果に感動したのが開発のきっかけ。だが、同社の主要取引先である約100社のうち、開発に手を挙げてくれたのはたった1社だったという。

開発も難しく2年の歳月がかかったが、制約の多い中でも「面の広さや研磨部を支えるスポンジ部分の固さなど、使いやすさにはこだわった」と、永井氏は振り返る。1%の壁を超えた詳細は「企業秘密」とのことだが、バイヤーの執念で商品化にこぎ着けた一品と聞けば、ますますありがたく感じられるのではないだろうか。

ちなみに、同社のバイヤーは男性5人、女性4人の計9人と、20代中心の少数精鋭で編成されている。最近では、女性だけのチームで企画開発した和雑貨シリーズ「和ごころ にっぽん」もヒットしているそうだ。

同社は2013年から第二の創業としてブランディングにも力を入れているが、こうした若手や女性が持つパワーや感性を生かすマネジメントも、消費者ニーズに応える秘訣のひとつなのかもしれない。「100円で人を感動させたい」が、同社のブランドプロミス。今後も、どのような「感動」を私たちに届けてくれるのだろうか。

佐藤 ちひろ ライター・エディター

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さとう ちひろ / Chihiro Sato

インテリア専門商社にて内装デザインや商品開発リサーチ等を担当後、美容系ECサイトや新聞生活情報面の編集に携わる。独立後は企業取材やライフをテーマにした企画を中心に執筆活動を展開。東洋経済オンラインでは「めちゃ売れ!コスパ最強商品はコレだ」「溺愛される商品にはワケがある」など消費財関連の連載執筆を担当。プライベートでは1児の母。

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